ROLAND KIRK 「THE INFLATED TEAR」
今日は北鎌倉の雪堂美術館でオーストラリアのアボリジニの楽器、ディジュリドゥの音を初めて聴いてきました。地響きのような、大きな蒸気船の汽笛のような、しかも呪術的な祈りのような腹にズシリと来る音。スサノオノミコトのヤマタノオロチ退治の英雄譚の語りと笛とのコラボレーションで、語りの言葉を吟じている時の声の不思議な余韻、謡に合わせて舞うように吹かれる笛、堅苦しくはありませんが、音楽的に言えばかなりアヴァンギャルドな雰囲気、大きなうねりを感じる音楽で興味深いサロンでした。
ということで、今日はこんな気分、ROLAND KIRK 「THE INFLATED TEAR」、ディジュリドゥでウタッていたKNOBさんの循環呼吸(サーキュラーブリージング)を見てしまったし、、、
ついつい見た目の雰囲気で敬遠されがちですが、深いブルース・フィーリングと聴覚の豊かな感性で唯一無二の音楽を作り上げた稀代の演奏家です、正に天才ですな。1曲目THE BLACK AND CRAZY BLUESの葬送曲を思わせる演奏から、KIRK流ディープ・ブルースの魅力が全開です。カッコイイのは3曲目MANY BLESSINGSで、サーキュラーブリージングを駆使したテナーのソロ・アドリヴがウネリまくる、豪快な名演!初めて聴いた時は循環呼吸なんて知らなかったもんだから、「オイオイ、一体どうなってんだ!?」と驚くばかりでした。一人三管アンサンブルから悲しみのソロを繰り返す5曲目のタイトル曲、寛いだ雰囲気のブルージーな6曲目THE CREOLE LOVE CALL、マンセロが飛翔する7曲目A HANDFUL OF FIVES、、、何かグイグイ引きこまれていく力強さが病みつきになる作品ですぞ!
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