JAZZ PIANO

GEORGES ARVANITAS 「SOUL JAZZ」

 こういう話は確かした事がないと思うので私のジャズ・ルーツについて書こうかな。うん、してないはずだ。

 ジャズとの出会いは約20年前の大学時代ですな、それまではゴリゴリのヘヴィ・メタル小僧だった訳でそれについては何度か触れましたね。何でジャズを聴き出したかというと大学の近くに気になるBARがあったんです。何時も前を素通りするだけで「ココ何だろうなぁ、、、」と気になってはいたんです。そしたらある日そこでバイトを始めた友達がおりましてね、俄然入りやすくなったと言いますか、「ラッッキー!!!行ってみるべ!!!」って事になった訳です。

 入ってみるとスモーキーで雰囲気たっぷりな照明、正にジャズ・バーだったんです。小僧の私はちょいと背伸びできるような、、、そんな大人な感じに触れたいお年頃、渋い空気にやられちゃうわけですな。ウマい酒と料理を楽しみながらだ、ちょいとバックで流れているジャズが余計居心地を良くしてくれる。「ハハ~ン、コリャ、堪らんな、、、」って事で気さくなマスターに「ジャズの基本を教えてくれ!」と申しましてね、またマスターがホントに良い人でアレもコレもって感じで仕事そっちのけで20枚くらい教えてくれてね、全部メモりましたよ。

 それからというもの、かなりそこには入り浸りましてね、ホントにお世話になりました。ソソウも数々、、、でもいつも温かく迎えてくれてね、いつしか気が着くと「BGMは適当に頼むよ。」と言われていました。

 そっから先はね、ジャズの師匠と会社で出会えたり、自分で掘り下げてみたり、、、でも私のジャズのスタートはその気さくなジャズ・バーから始ったわけです。良い思い出です、、、おかげで人生が豊かになったと思いますよ。

 久しぶりに頼んでいたCDが沢山届きました。最近全然買ってなかったんでちょっと嬉しい、、、っていうのはちょいと前の話、、、

 その中の一枚、CD化を待っていた幻の名盤が特に嬉しいですな。GEORGES ARVANITAS 「SOUL JAZZ」、1960年の傑作ですな。コレはよく出せたなぁ、、、フランスのコロンビア原盤でしょ?あれ?EMIになってる、、、良く判りませんがいずれにしても超幻なわけです。

 師匠に言わせると(先日電話がかかってきてちょっと話しました。)、「アッそう、、、出たんだ、、、まぁ、まぁまぁだな、、、」だって。やれやれ師匠!ソレは感動が足りないっしょ、、、現役時代なら初回50で、少なくとも追っかけ100はやるでしょ???そういう名盤ですよ!

 ライナーに個人的には頷ける事が書いてある、、、「思い返せば澤野工房の記念すべき第一弾は、、、」のくだり、そうだよな、ホントに思い返しちゃいますよ、GEORGES ARVANITAS ってちょっと特別な存在として見てしまいますよ、澤野さんのおかげでヨーロッパものの見方がガラッと変わった、そのきっかけになったピアニストですからね。一般の日本のジャズ・ファンの目線が広がったきっかけだと思う。Georges_arvanitas_soul_jazz

  1. THIS HERE (B. TIMMONS)
  2. BEMSHA SWING (T. MONK)
  3. OBLIVION (B. POWELL)
  4. SONNY7 MOON FOR TWO (S. ROLLINS)
  5. MISTER X (M. ROACH)
  6. POCO LOCO (B. POWELL)
  7. BOHEMIA AFTER DARK (O. PETIFOORD)
  8. MONK'S MOOD (T. MONK)
  9. BOUNCIN' WITH BUD (B. POWELL)

 こういう書き方は本当に久しぶりですね、曲名まで紹介する書き方。今日はチョビットだけゆとりあり。

 ハード・バップの王道ですな!正にジャズの醍醐味!!そういう音が演奏に滲み込んでます。私個人としてはFRANCOIS JEANNEAUのテナーをもっとちゃんと聴いてみたい!という欲望が本作で達せられた事と、BERNARD VITETの、フリーに行く前のオーソドックスなトランペットがとても気持ち良かったのが嬉しかった、二管ハード・バップのサイコーの逸品ですね!

 ジャケもセンスバッチリだし、コレは超お勧めですよ!

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VINCE BENEDETTI TRIO

 鎌倉の紅葉、今年はあまり色付きが良くない気がします。先日カミサンと久しぶりにブラリと散歩、テレビの占いによるとその日は家族とゆっくり過ごすのが吉って事だったのでお出かけしましたよ。

 先ずは鎌倉五山第三位寿福寺、紅葉はまだまだでしたが、青々とした苔が目に眩しい。045_s

 次に行ったのが私のお気に入りの海蔵寺、訪れる途中の道が前はもっと素晴らしかったんですが、今年はちょいと小ぶりな感じ。でも海蔵寺のモミジの赤が艶やかで素晴らしかったなぁ、、、082_s

 最後は八幡宮の銀杏の黄、色自体は綺麗とは言い難かったですが、迫力はありましたよ。090_s

 当然、カミサンの趣味、御朱印は頂戴してきました、海蔵寺と八幡宮。徐々に集まってきてこういう趣味はホントに楽しいな、、、自分でもこんなカッコいい字が書けたらいいなぁとつくづく思いますよ。083_s 098_s

 今日はね、ピアノが聴きたい気分さ。で、フッと目に入ったのがVINCE BENEDETTI TRIO、渋い、、、テクなど何も特筆するところはありません、でもこのスカッとしたスウィング感、堪らないな。Vince_benedetti_trio

 重くも軽くも無く、心を鷲掴みする様な美旋律などなくても美しいと感じられるようなピアノ・トリオの醍醐味が本作にはありますね。

 中庸って言葉があるじゃないですか、バランスが取れてるってこと。物事の有様というのは中庸が最も利に適っているというか、そういうものの方が長くお付き合いできるっていうかな、ちょいと派手なものに気を取られてしまう事も大いにありますけど、結局落ち着くのはココ!っていうかね。本作を語るとするならそういう事を言いたい。ジャズの嗜みを感じさせる心地良い逸品です。

 何でも生産中止だか廃盤だかで今コレってレア盤なんですって、アタシ現役の頃、相当売ったで!良い作品だもん。JHMでしょ、当時でも売価2000円は超えなかったな、今ユーロは安いから物さえあれば激安のはずなんだけどねぇ、、、

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EDDIE HIGGINS 「HAUNTED HEART」

 先日古巣のレコ屋に顔を出して時間を潰していたら、いきなり女の人から声を掛けられましてね、何だろうと振り向くと現役時代に買ってくれてたお客様でした。大得意ってわけではなくて、たま~に来てはおしゃべりしてくれる気さくな人。それでも「こんなのないかしら、、、」とか言いながら買い物それ自体を楽しんでくれる素敵な人でね、顔を見るなり「あ~~~!どうも、どうも御無沙汰してます!」っとなりました。

 何年ぶりなんだろ、5、6年ぶりなんじゃなかろうか、、、有難いよねぇ、、、顔を覚えていて下さるなんてさ、相変わらずの調子で楽しげに話しかけてくれるので思わず1枚紹介して売ってしまいましたよ。「あら、悪いわねぇ、もう仕事じゃないのに時間取らせちゃって、、、でもあの頃は楽しかったわよねぇ、、、」何て言われちゃったらコチラも嬉しくなっちゃうじゃないですか、喜んでコレかな、アレかな、、、なんて考えつつ選ばせてもらいましたよ。楽しい時間、私の方が有難うと言いたいさ~~~!

 ちょっとベタな作品いっていい?久々に聴くなぁ、、、、EDDIE HIGGINS 「HAUNTED HEART」、ロマンティックで居心地が良くなる作品だな。改めて聴いてもそれは変わりませんわ、、、Eddie_higgins_haunted_heart

 本作は1997年、11月21日のリリース。アレから約12年か、、、月日の移ろいは早いものです、、、

 本作こそ、エディ旋風が巻き起こる切っ掛けですね、凄かったんだから、当時!現場でさ、幾ら発注掛けても追いつかない、っていう経験をさせてもらった作品の一つですよ。

 レコ屋の店頭演奏って大抵、J-POP中心の売れ筋ばかりでしょ?時にはガシャガシャ煩いだけで、お店に落ち着いた雰囲気が作れない事って多いんですよ、売れ筋なんだから売れ売れっ!てさ、馬鹿の一つ覚えみたいにね、、、

 だからさ、ピーク・タイム過ぎて、御客様の来店傾向を時間別に考えて店頭演奏を考えたらどうなの?って思ってね、徹底的にこの作品を裏で(っていうのは前と、後ろの二か所で店頭演奏は被らないように流す事のできる構造のお店だったからなんですがね。)流しまくった訳ですよ、そしたらお客様のリアクションが物凄い訳だ!

 「今流してるの一体何?!」という質問がガンガン飛んでくる、、、「ハイこちらです!!」って見せてあげると何も言わずに皆カウンターに持っていくわけですよ、ジャケも良いからねぇ、、、そんなこんなで年末の発注が全く読めなかった作品だったわけです。ちょっと覚えてないけど60~80はとりあえず抱えたんじゃなかったかなぁ、ギリギリって事で、、、

 この当時のEDDIEさんは曲に入る過程がスンゲ~魅力的なのよ、語りかけてくるようなプレリュードでビビッ!と来てしまう、その後のアドリヴの麗しい歌いっぷりがピアノ・トリオの魅力を存分に味あわせてくれる!

 スタンダードのオンパレードでこれだけの素直な魅力に満ちている作品は昨今あまりないし、最近の作品からは感じ取れない、達観した名手の魅力っていうのも本作には詰っていると思います。

 どうも最近のヴィーナスのリリースの仕方がおかしいなぁ、と思っていたら、EDDIEさん、亡くなってしまったんですね、3年くらい前からEDDIEさんの扱い方が違っていたので、もしかしたら、、、と思っていたんですが、やっぱりなぁ、、、残念です。EDDIEさん、我々日本人だけには沢山の名演を残してくれました、R. I. P. どうも有り難う、、、

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TINGVALL TRIO 「VATTENSAGA」

 カミサンの趣味がなかなかイイ、カミサンが御朱印帳を円覚寺で買ったんですが、これで色々と寺社仏閣を訪ねて御朱印を書いてもらうのがとても楽しい!まぁ、サイン帳なんですがそのサインがすげーカッコいい!

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 凄く立派な字をやり直しがきかないワン・テイクで書くんだから大したモノですよ!っで、最近気がついた。お寺それぞれに御朱印帳ってものは売っていてそれが皆デザインが違う、御朱印を集めるのもいいけど、御朱印帳を集めるのも面白そう、、、建長寺の御朱印帳がこれまたカッコよかった!ただ物凄くお金が掛りそうで今はなるべく見ないようにしています。

 まぁ、ともかく、鎌倉の空気を吸いながらテクテクお寺廻りしてサインを貰う散歩ってなかなかイイでしょ?

 昨日チラッとユニオンさんを覗いたらTINGVALL TRIOの新作が出てました。あれま、いつ出たのかね、最近全然チェックしてないから完全に浦島太郎さんですよ。

 「VATTENSAGA」、本作で3枚目ですね、益々耽美な雰囲気になってきたように感じます。Tingvall_triovattensaga

 流麗で美しいですよね、私はこの手のシンッと静寂を感じる演奏は大好きです。ジャケットについても何時も瞬間の美を感じさせてくれてハッとさせられますが今回のジャケは正にど真ん中ですな。演奏のイメージにピッタリだと思います。

 只、インパクトはあまりありません、全体的なイメージ・バランスがイイというだけで期待以上の何かがあるかと問われれば否、でございます、まぁ、スルメみたいに良く噛んで味わうと旨味が出る作品とでも申しましょうか、、、

 彼らは1stが一番イイ!サウンドのイメージ・バランスは2nd、3rdと変わらないんですが、何でしょうね、、、勢いかな、、、スタイルが固まる前のガムシャラな感じ、なに振りかまわず表現したい事をアピールする姿勢とでも言いますかね、1stにはそういう生々しさが音に表れてましたよ。

 ちょっと余談ですがね、ライナーを読んでウンザリ、、、「ポスト e. s. t. 問題」だって、、、やめなよ、引き合いに出すレベルがあまりに違い過ぎると思いませんか?ワールドワイドに認知されてしまった次元のグループをTINGVALL TRIOに「ポスト」のチャンスがどうのこうのと、、、そんなんじゃない、このグループのサウンドからしてそんな「ポスト」は気持ち悪いんじゃないかな、、、

 e. s. t.はさ、コルトレーンとある意味同じで「コンナもんじゃない!もっと何かできるはずだ!!」って模索し続けたグループさ!ゴールがない、だからある程度「らしさ」は残しても激変する事に何の違和感も感じない探究者なわけさ、それを感じさせてくれるからe. s. t.は凄いんだな。前にも書きましたが結果的にラストアルバムとなってしまった「ルーコサイト」は彼らの次への過程に過ぎないアルバムだと私は思っています。

 e. s. t.の名前を出して知られざるピアニストをレヴューする事って細心の注意が必要でしょうね、売り上げの思惑がチラつくんだよな、つーか、見え見え!バイヤーさん、カッコわりーからもうやめなよ、、、

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PHRONESIS 「GREEN DELAY」

 秋も深まる今日この頃、日が短くなって寂しい反面、日差しを浴びてもそこはかとなくタソガレる空気が漂いますな。つい何か考え事をしてしまう、、、そういう心のゆとりが秋という季節にはあります。

 春は希望の季節、夏は何だろう、、、燃えてくるような躍動感と只只楽しいというハイな気分、高揚感がありますね。冬は暗くて寒くて閉じこもってしまいがちですが、それだけに「温かい」物事に触れるととても幸せな気分になれる季節です。

 前にも書きましたが、私は秋が一番好き、切なさや哀愁が空気に漂うでしょ?山が色付いてきたり、富士山が美しく輝いたり、、、人々の服装も何処かオシャレになったりね、センスのいい人のカッコを見るのは大好きさ!秋は身の回りの変化が最も美しく物憂げで、感慨深くなる季節、スローライフを感じられる素敵な時間が味わえますな。

 今日は珍しく新作もので行きましょう。久々にちょいと引っ掛かりましたよ。

 良く判りませんがHMVさんによるとベースのJASPER HOIBYが中心のピアノ・トリオ作。PHRONESIS 「GREEN DELAY」、グループ名がカッコいいね、ネットで調べると「個別具体的な場面のなかで、全体の善のために、意思決定し行動すべき最善の振る舞い方を見出す能力」なんだそうな、要は状況に応じて臨機応変に対応し、最上の結果を導き出していくってことでしょ?かなり好きな部類に入る言葉だな。Phronesis_green_delay

 演奏はどうかというとこれがまたタイトに締まったリズム隊がなかなか攻撃的で、ピアノが縦横無尽に駆け巡るタイプ、シャキッと背筋が伸びる演奏でありながらもメロディを疎かにしない、、、ベース・ラインも含めてビビットに歌う繊細な表情です。

 バンド名に合っているスタイルだと思います、リズム陣の展開に合わせて広がっていくピアノの歌いっぷりや、ピアノのレスポンスに対して更に躍動していくリズム隊のシャープな動き、ケミカルな相互反応を感じますね、三者が正にフロネシスな世界を構築していると言えるでしょうな。

 本作は2ndアルバムなんですね、1stは「ジャズ批評ピアノトリオVol.4」に載ってたんだ、、、気付かなかったなぁ、、、物凄く聴いてみたいんですが、手に入るんだろうか、、、

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ALBERT BOVER 「LIVE IN JAMBOREE」

 今日、やっぱり金木犀の香りに出会いましたよ。まだ強くはないですけどね、出勤途中に歩いていたらホノカに香ってきて、何処で咲いてるんだろうとちょいと周りを見回したりして、、、

 秋の繁忙期がそろそろスタートします。今年も大騒ぎになるといいなぁ、、、

 最近、釜を預かっていて楽しいのは、一日のメニューに対して炊き上げて行くストーリーを瞬時に組み立てて、その通りになるようにコントロールしてしまう事。工場長には前から「それが釜番の特権さ!」って言われてましたけど、この数ヵ月でその意味が実感できるようになりましたよ。只炊き上げて行くんじゃなくて、どういう意志があるから炊き上げたのかって事を周りのウルヴズに理解してもらう事の面白さ、品質を保ちながら効率を上げて行く、、、こういう事に挑戦すること自体が自分の性にとても合っていて、ピタッと来た時の快感は凄いね!達成感がありますわ!!

 ピタッと来なかった時でも、何故なのかを反省するのがとても楽しい。だって、じゃぁ、次はこうしてみよう、って思えるでしょ?益々次が面白くなりますよね。仕事でも遊びでも、こういう事を感じ続ける事ってとても大切だよな、生きるってこういう事だと私は思います。前にも言った気がしますが、惰性で仕事や遊びをするなんて大嫌い、それは死んでるのと同じ事だからです。

 人と係わりを持たずに自分の世界に没頭する、悪くはないですが、私には詰らないな、自分の世界が広がらない。私の父や母がそうであるように、私も人界から離れた仙人みたいな生き方はしたくないな、、、あれ?!何でこんな重っ苦しい話になってんだろ?変なの、、、

 今日はピアノを聴きたい、、、ああ~、もういっか、遂に出しちゃおう!、、、聴きたかったんだもん、、、実は愛聴盤、ALBERT BOVER 「LIVE IN JAMBOREE」。コレ、私がこの拙いブログを始めた時には既に入手困難な状態でして、それから早2年、そろそろ誰か突っついて再CD化しておくれ、、、の意味も込めて紹介しちゃいます。

 ALBERT BOVERはFRESH SOUNDでも出てますが、本作のあまりの素晴らしさには足元にも及びません!Albert_bover_live_in_jamboree

  1. HALLE-BOPP (BOVER)
  2. SET BLUES (BOVER)
  3. INFANT BLUES (W. SHORTER)
  4. LAMENT (J. J. JOHNSON)
  5. TEMBO (BOVER)
  6. DARN THAT DREAM (VAN HEUSEN)
  7. YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS (RAYE-DE PAUL)
  8. MISTER T. M. (BOVER)
  9. TRINKLE TINKLE (T. MONK)

 全体的に漂うスウィンギーな雰囲気は最初の1,2曲目でノックアウト!美旋律に奔るピアノ・トリオが多い中、惰性ではないシャープな切れ味のある演奏にビビっと来ます!オリジナルだぜ、、、しかも両方とも8分を超えるのに長いなんて微塵も感じない。すんげーグッド・センスなのよ、、、

 3曲目の時の移ろいを感じつつ、フッと思うのがビル・エヴァンス、エヴァンスの名前を出すのはこういう演奏を聴いた時だけじゃないかな。

 エヴァンス系ってアナウンスされる時の演奏ってイタリア系美旋律が多い。でもエヴァンスってそんなに美旋律じゃないよ、、、内面から発露される繊細な心情、それが美しく訴えかけてくる訳であって、メロディがこれ見よがしに“美”というわけではありませんよね。どちらかと言うと内面から発露される繊細な心情を美旋律に置き換えて表現した次世代のピアニスト(ピエラヌンツィとかね、、、)の継承でしょ?

 本作はスウィング感とか、内面の発露という意味でエヴァンス直系だと私は思っています。

 ワルツ・フォー・デビーやマイ・フーリッシュ・ハートのような決定打はありません。でも全体の空気はエヴァンスのあの名盤に重なり合うものがあるんですよね、、、そろそろどうですか?出したら喜ぶ人が多いと思いますよ。

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YANCY KOROSSY 「IDENTIFICATION」

 昨日は疲れきって体調も優れず、9時にはバタンキュ~、だったんですが、年を取ったせいか長時間寝てられない。夜中の12時に目が覚めて結局眠れなかったのでそのまま出勤する羽目になりました。いつも起きる時間に眠くなって散々でしたよ、、、

 っで、起きてる間、仕方なくテレビを観ていたらガッカリするほど詰らないお笑い系バラエティばかりにウンザリ、、、頓知の欠片もない、、、何でこの程度で笑えるのか、キョトンとするばかり、、、

 ワリーけど、その程度の笑いなら私が小学生の時に日常茶飯事に友達とやってたさ!一度、電車の中で吊革に捕まりながら友達と漫才みたいな下らない会話をしてたら、目の前に座ってたオバちゃんに耐えきれません!みたいな雰囲気で突然ゲラゲラ笑われて、逆に二人で恐縮してしまった事があります。ガキがしゃべってるから面白いって事だったみたいでしたが、それなりのイイ若いモンが話すにはちょいと幼稚だろうね、今のお笑いって私にとってはその程度なのよ、、、

 結局、これもまたあまり好きではない、朝まで生テレビ、あれ?生討論でしたっけ?を観て濁してました。なんつって結構面白かった、「地球温暖化」についての討論だったんですが、内容は難しいところも多くて理解できたり、出来なかったり。それよりも客観性を失って名誉だ何だと言い出す科学者もやはり、感情には勝てない我々と同じ人間なんだなぁ、、、何て思ったりして、、、逆に突っ込みは上手だけど全体的、体系的にモノを観れない人も居て、ああ、、、この人はとっても取っ付き難い人だけど嫌いじゃないなぁ、、、等と勝手に思ってみたり、、、

 環境ジャーナリストの女性の方の、ちょっと脱線した方向を纏めて議論を再構築しようという姿勢と、アメリカ通の、何だろう、、、柔らかい物言いで現在の状況を客観的に捕捉していた男性の方、無知な庶民である私にはこの二人の言葉はとても気持ちが良かったな、、、

 今日は久しぶりにYANCY KOROSSY 「IDENTIFICATION」(24bit)ルーマニアの大名手の大名盤で行きましょう!Yancy_korossy_identification

 熱を帯びてくるとドンドンぶっ壊れて行く、それなのに凄く破綻していないというか、バッチリ纏っている演奏。例えるのも変だけど、議論というものはこのように纏るのが望ましいのではないかな、テレビでやるならその議論を聞いているのは飽くまで素人で、素人は素人なりに話の落とし所を探しているものなんですよ。

 この作品でのYANCYはアドリヴに入ると凄く熱を帯びてます、基本的にはブルージーに歌う!でも何か感性が違うんだろうね、ピアノを弾くというよりは打ち鳴らすという感じかな。

 圧巻は二つ、タイトル曲の5曲目、ぶっ壊れます!もうボコボコ!!殴り続けられているような連打の嵐!でもこれが不思議と快楽な上にジワリとメロディを感じさせてくれます。更に6曲目I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVEでの景気の良いラグの雰囲気!5曲目~6曲目の演奏のギャップにハッとさせられます。

 

 

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e.s.t. 「STRANGE PLACE FOR SNOW」

 昨日、今日と私は公休日なんですが、何だか久し振りに充実した二日間でした、とても嬉しい、、、

 最近は休みになるとドッと疲れが出てグダグダだったんですよ、仕事中はサウナの中で動き回っているようなものなんで、休みになるとなかなか動けなくて大変だったのよ、やりたいことは沢山あるのに体が言う事を聞かないと凄くストレスが溜まりますでしょ?毎週そんなイラッとくる状態だったんですが、今週はちょっと頑張れたな、、、

 昨日は遂に死んでしまったパソコンを電気屋さんまで持って行って引き取ってもらい、そのままカミサンと中華街までうまいものを食べに行きました。久々に二人でウィンドウ・ショッピングを楽しみつつ、大好物の「鶏のから揚げカニミソ餡かけ」が食べられて超御満悦!

 今日は足の踏み場も無いほど汚くしていたパソコン兼マイ・オーディオルームの模様替えと大掃除で一日が終わってしまいましたが、何とか完成して気分がとても清々しい!また再び音楽を楽しめる環境が整ったのが嬉しいねぇ、、、ついでにカーテンまで洗濯したり、洗濯物を干したり、掃除機かけたり、、、う~ん、スゲ~気持ちが良い!

 元主夫だったから、こういう働きの大切さもよく判るし、やるべき事が出来た感を得るという快感はサイコーだね。これでさ、例えば働いて帰ってきたカミサンとか旦那さんがさ、喜んでくれたら何も言う事無しですな!

 あの悲し過ぎる事故から早1年が経ったんですな、思えば私のジャズに対する興味が徐々に薄れて行ったこの1年は、すべてあの出来事から始まってるような気がします。

 「SVENSSONの死」、、、ホントにお先真っ暗だったのよ、、、何を楽しみにあらゆる新作を期待すればいいのか分からない状態、どんなに間抜けな作品を聴いてもe.s.t.の新作がきっと私の感性を猛烈に刺激してくれるだろうという期待、この支えを失う喪失感はちょっとウマく言えない。

 奴が死んでしまってからe.s.t.も暫く聴けなかったんですが、最近になってまたターン・テーブルに乗せる事が出来るようになりました。悲しいんだよ、死んじまった事を思い出すからね、でもその演奏に宿る強烈な語り口や優雅さ、悶えてしまいたくなるような深遠で儚いメロディの応酬を改めて聴くとどうしても快感が走ってしまうんだよね、、、

 どうなんだろう、、、e.s.t.のスタイルを真似できるチームは居るには居ますね、でも快感に浸りながらも演奏者の問いかけに聴き手も何か応えたくなるような演奏、、、ってのかなぁ、、、自分も演奏に完全にシンクロしてしまう感じ、嵌ってしまった私にはそこまで言わなきゃいけないと思わせるほどのチームですよ、、、多分ね、リアル・タイムでコルトレーンを聴いていた方には判ってもらえるんじゃないかな、この何とも言えない気持ちが、、、

 今日、オーディオルームの再構築をしながら聴いていたのは、私が初めてe.s.t.の存在を知って、「スゲ~!!なんじゃコリャ~~?!」と思ったe.s.t. 「STRANGE PLACE FOR SNOW」でございます。心安らかに響くオルゴールのようでもあるし、けたたましく騒がしい、リズム感のある工事現場みたいでもある、、、これが出合いだったのよ、、、Strange_place_for_snow

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GENE DI NOVI 「SO IN LOVE」

 40歳という年になって凄く変わったこと、それは今更ながら自分流ファッションに目覚めてしまったことかな。

 ついこの間まで着る物なんかどうでもいいよ、くらいに考えていたのですが、カミサンが私を着せ替え人形にするのが大好きでデパートのセールが始まるとカッコいいシャツとかを買ってきてくれます。最初の頃はちょっと派手目な花柄とかを買ってくれて、「なんだか恥ずかしいよ、、、」何て思っていたんですが、「絶対似合うと思うから、着てごらん。」何て言われて勇気を出して着てみるとこれがなかなか気持ち良いんですな。しかも良いものを選ぶカミサンのセンスが理解できるとますます楽しくなってきたりして、、、

 極め付けはIKAさんの素晴らしいベルボトムに出会ってしまった事。これで大爆発しちゃったな、「何ちゅうカッコしてんだ、コイツ、、、」的な目線を浴びる事に快感を感じるようになってしまいました。仕方ないですね、人がどう思おうと好きな服を着ると自分では凄く気持ち良いんですから、、、

 前レコ屋さんだったでしょ?当時はジャズ好きのお客様に囲まれて、会話を楽しみながら「これサイコーに良いですぜ!」なんて紹介して、後で「アレ、すげー良かったよ~~~」なんてリアクションされることで自己顕示欲が満たされていたんでしょうね。なんか役に立ってる、自分は、、、そういうのって自信に繋がるよね、、、

 今はそういうことがなくなった代わりに、自分で納得の行く仕事のやり方を模索しつつ(どうすればより良い状態で豆を炊き上げて、仕上げてくれるウルフさん達に引き渡せるのか、なんて事に夢中の毎日だったりする。)、もっといける!何かできる!そんな気持ちでいっぱい、、、でもまだまだ、、、そこで満たされない自己顕示欲を自分流ファッションで補おうとしてるのかもね。

 それは兎も角、人が着ていないだろうという服装を身に纏うのはホントに気持ちが良いです。かなりケバくなってるかも、、、今日もIKAさんのところでなかなか手に入り辛いダイシキのシャツを2着も購入して金がないながらもご満悦な私でございます。

 今日はまた落ち着いた気分に浸りたい、、、そんな感じ。棚を眺める、、、やっぱりピアノかな、、、

 最近はレコ屋に行ってもネットで検索してみても、益々触手が動かない、ニュー・リリースものに全くイメージが湧いてこない、感性がついに枯れてしまったのかな、、、まぁ、仕方ない。金が回らない、だから冒険ができない、そうすると発見がない、、、詰らないですね。今のレコ屋大不況も結局は消費者の生活難から始まってる訳で、、、こういう状況を私は負のサイクルと呼んでいます、、、

 どうしても話がくらい方向に行ってしまうな、、、ヤンなっちゃうね、、、この作品は今の景気がここまで落ち込むなんて思ってもみなかった頃に出会った作品、要は良いものを発見すればドンドン仕入れても文句は言われなかった時代、2001年の作品です。

 それはそれは、よく売ったさ!買ってくれたお客様には私なりの聴いてほしいポイントを熱く語ってね、、、GENE DI NOVI 「SO IN LOVE」。本作の最大の特徴は円熟、それでいて攻め処に来た時に軽快なスウィング感を保ちつつ、グイグイ引っ張ってくれるところかな。Gene_di_novi_so_in_love_5

 惰性でアルバムを作ってない、という演奏者の気持ちが何だか伝わってくるんですよね、そういう意味では色々ピアニストを起用してるけど音が皆一緒な某人気レーベルのピアノモノとはちょいと違う。少なくとも当時のこのレーベルの作品に関してはかなり大推薦盤が多かったです、作品によっては、「何でこんなに音が悪いの?っていうかバランスが悪すぎる!!」って文句を言った事もありますが、、、

 さぁ、当時をそのまま再現してみますか、、、(接客させて頂いて、なんて言っていたか、、、)本作は全体的に受ける印象もとても良いんですが、何が良いって、これ!ここ!て言えるところがある作品は最近なかなか出合えないんですよね、そういう意味では本作はそれがありますよ、まず3曲目LADY ANN、さざ波が寄せては返すようなスウィング感にフワフワと寛ぎながら、何となく可愛らしいメロディが印象的でしてね、、テーマはあるようでない、どう展開しても寛ぐために演奏されたかのような麗しさ、イメージを広げたらドンドン展開しそうな程、自由な空気に溢れている、それは兎も角、気持ち良いっすわ!

 っで、極め付けは6曲目AUTUMN FLIGHT、迸ってますでしょ?情が、、、アドリヴのメロディ・ラインも引き付けられるし、聴いてて気持ちがグイグイ乗ってくる!こういう演奏がピアノ・トリオを聴いていて嵌るツボなんですよ、云々、、、

 久し振りに聴いたけど、やっぱりこれは良いねぇ、、、アルバム全体に気持ちの良いストーリーがありますな。

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JAN LUNDGREN 「SWEDISH STANDARDS」

 ヒグラシが鳴いとるなぁ、、、いい気分ですね。ここ一週間梅雨に戻ったかのような雨続きで気分もどんよりしてましたが、今日はいい感じになりました、鎌倉の夕方。

 長門、石見、周防、安岐、、、筑前、筑後、肥前、肥後、豊前、豊後、それと四国全域、讃岐、伊予、土佐、阿波、、、大変なことになってるみたいですね、大雨で。亡くなった方も多くて、、、何だろうね、、、ヤンなっちゃうよなぁ、ホントに生きづらい世の中だよ、、、世界大恐慌の上に異常気象だもんなぁ、、、生きるって、それ自体が凄い試練ですよね、、、

 それでもこんな寛いだ夕方の空気を感じると何となく幸せを感じてしまう。ガキの頃の野球の練習の帰り道とか、友達と学校の帰りに買い食いしまくった事とか、、、そんな事が頭によぎります。

 悲しい出来事が色々ありますでしょ?まったく理解できない形で人の命が奪われてしまう事件が多かったり、、、それでも束の間の、ある時間に自分は幸せを感じてしまう、、、そうだな、今日も自分は生き残ったんだな、、、そんな感じなんですよ、判ります?何が起きてもおかしくないって事、、、

 何だか最近違うフォーマットで見かけるんですが、つまりそれまで廃盤だったってこと?意外ですね、、、

 JAN LUNDGREN 「SWEDISH STANDARDS」、良い作品です。確かにSITTELってレーベルは入り辛くてかなり悩まされたレーベルです。私が持っているのはデジパックで1997年のもの、「コンクルージョン」がJANさんの最高傑作なのは間違いないと私も思いますが、本作も素晴らしいですね!Jan_lundgren_swedish_standards_2

 なんつーか、気負いがないって感じ。当時JANサンは幾つ?30代前半か、、、自分の馴染んだメロディをサラリッと唄う感じがとても良いんですよね。聴いている日本人の私は全く馴染みのないメロディなのに前から知っていたかのように彼の奏でるメロディを普通に受け止めて気持ち良くなっちゃってる、、、そんな感じです。久し振りに聴いてもやっぱり印象は変わらないなぁ、、、

 実はJANサンとベースのMATTIAS SVENSSONがお店に来てくれたことがあります。JANサンは見た目の印象通り、落ち着いた感じのエエ男でね。可笑しかったのはMATTIAS、根っから明るい男で、レコ屋に来て妙に興奮してました。「これどう?」何てJANサンに訊きながら30枚くらい買っていったかな、JANサンも10枚くらい。意外だったのはブルーノートのアルバムなんかを交えて、結構基本的なものを買っていってくれた事。演奏はしてても、私のようなオタクではないのね、、、

 その時もう一人凄い人が来てました、アレックス・リールね、私はビビりまくり!スンげー重鎮ですもん。「マッズ、エンリコと演ってるTHE KINGDOMが好きです。」なんて、拙い英語で話しかけたら、「ふ~ん、、、じゃぁ君、最近録ったアレは聴いてくれたかな、、、」(みたいな雰囲気で返してくれて、、、)。でもそん時、在庫してなくて(それが何だったかも今や覚えてない、、、結局取れなかったんですけどね確か、、、)、「ちょっとジャズっぽくないところもあるけど、聴いてみて」等と言われ、ドキドキしたのが今では良い思い出ですな、、、

 

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